花粉症で苦しんでいる人が多いことを実感します。季節になると薬を飲んで対処している話を聞くことが殆どですが、眠くなるなどの副作用の悩みもあるようです。花粉症は季節になってから対処するものではなく、実は、その季節になる前からコツコツと対策をしておくことが、症状の緩和、さらに根本的な解決策となることをお伝えします。

花粉症の症状

花粉症とは

アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の一種です。季節性のものなので、花粉が飛んでいる時期だけ症状が現れます。私たちの体は、花粉という異物(アレルゲン)が侵入すると、排除しようとする働きが備わっています。外部から侵入してきたアレルゲンに、対抗する物質(抗体)をつくって体を守ろうとします。この物質をIgE抗体と呼びます。IgE抗体が一定量できた後、再び花粉が体内に入ることで、ヒスタミンなどの化学物質が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。そのため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水・涙で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状が出てくるのです。体内のIgE抗体の生産を抑えることが花粉症には有効な対策となります。

花粉症の症状

  • 鼻の症状…くしゃみ、鼻水、鼻づまり
  • 目の症状…目のかゆみ、涙、目の充血
  • その他の症状…喉のかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じ
    ※シラカンバ、ハンノキ、イネ科花粉症などの人は、ある果物や野菜を食べると、口の中がかゆくなり、腫れたりする「口腔アレルギー症候群」という症状もあります。

花粉症の原因

花粉症の発症

アレルギー性の病気には、花粉症のほか、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息などがあります。これらのアレルギー性の病気が発症するためには、それぞれ特有の抗体が、体内である程度作られる必要があります。花粉症の場合は、一年のうち一定期間だけ花粉にさらされるので、一定量の抗体が蓄積されるには長い期間が必要となります。そのため発症のピークは20~30代で、大人に多いアレルギー疾患といえます。

アレルゲンとなる主な花粉
  • スギ花粉…時期:1~5月
  • ヒノキ花粉…時期:3~5月
  • カモガヤ花粉…時期:5~7月
  • ブタクサ花粉…時期:8~10月

都市型生活にも原因がある

常に大量のスギ花粉にさらされている山林地域の人が、都会に住む人に比べても、花粉症の患者は少なく、さほど重症でもありません。花粉症は都市に住む人ほど、発症する傾向があります。それは花粉症が花粉を吸い込む量だけに関係しているのではないということになります。排気ガスなどの大気の汚染、ハウスダストやストレスなど、いくつかの原因が重なり、花粉症を発症、重症化させているということがいえます。

かかりやすい人のタイプ

  • 家族や親近者にアレルギー体質の人がいて、遺伝的な体質を持っている人
  • 都市的な環境で生活し、ストレスがある人
  • 食生活や生活のリズムが乱れている人
  • 腸内環境が悪く免疫が正常に機能していない人

検査・診断

花粉症はアレルギー性鼻炎の一種のため、検査自体は耳鼻咽喉科で受けることができます。

皮膚反応テスト

少量の花粉エキスを皮膚に入れて、体がどう反応するかを見ます。各検査方法は、花粉エキスの皮膚への入れ方の違いです。アレルギー反応があると、花粉エキスをつけた皮膚の部分が赤く腫れ、その腫れの程度で陽性か陰性かをチェックします。

  • プリックテスト…専用の針を皮膚に刺し、花粉エキスをのせて反応を見る
  • スクラッチテスト…皮膚を針で線上に傷つけて、花粉エキスをのせて反応を見る
  • パッチテスト…絆創膏に花粉エキスを染み込ませ皮膚に貼り付けて反応を見る
  • 皮内テスト…注射でエキスを入れて反応を見る

鼻鏡検査

鼻鏡という鼻の中を診るために作られた器具で、鼻の穴を開き、アレルギー反応が起きている鼻の粘膜の状態を見ます。この検査で、鼻水がつまっているだけなのか、鼻の粘膜が腫れてつまっているのかなど、原因を突き止めます。

レントゲン検査

細菌やウイルス感染により鼻づまりや頭痛、歯の痛みなどを引き起こす副鼻腔炎(ふくびくうえん)など、鼻鏡検査だけでは分かりにくい炎症がないかどうかを確認する検査方法です。

鼻汁の細胞検査

鼻水を顕微鏡で調べて確認する検査方法です。鼻の中を綿棒で少しこすり、鼻汁を採取し顕微鏡で確認します。鼻炎の症状がアレルギー(花粉)によるものかどうかを検査します。好酸球という細胞が多いと陽性となります。

血液検査

一度の検査で花粉だけでなく、ハウスダストや動物、食品など12種類のアレルギーまで調べられる検査方法です。陽性かどうかを調べられるだけでなく、6段階など段階別でアレルギーの強さが分かり、スギなのかヒノキなのかどの薬が適しているかなど正確な数値を知ることができます。

治療方法

IgE抗体の生産を抑える方法

花粉症対策はIgE抗体が体内でつくられるのを抑えることが重要です。その方法は乳酸菌を摂ることです。乳酸菌で小腸の働きを正常にすることで、腸内の免疫細胞のバランスを整えることができ、IgE抗体の量が少なくなることがわかっています。

乳酸菌が含まれる食品は、ヨーグルトや漬物、味噌や醤油などです。ヨーグルトは、いろいろな種類の乳酸菌が入っているものが販売されています。食べてみて腸の調子が良くなるなど、自分に合っていると感じるものを数種類選び、継続することが大切です。

対症療法

花粉症の根本的な治療ではありません。症状が出ているときに使うと、症状が緩和されるので、日常生活に支障がある場合などの対処療法となります。

  • ケミカルメディエータ―遊離抑制薬…経口薬、点鼻薬、点眼薬で、症状を引き起こす原因となる物質(ヒスタミン、ロイコトリエン)の放出を抑えます。効果が出るまでに2週間程度かかるので、早めに服用を開始する必要があります。
  • 抗ヒスタミン薬…剤型には経口薬、点鼻薬、点眼薬で、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどを引き起こすヒスタミンが神経に作用するのを防ぎます。副作用として眠気、倦怠感、口の渇きなどがあります。最近では副作用の少ないタイプの薬も出てきています。
  • 抗ロイコトリエン薬…経口薬を服用し、鼻づまりの原因となるロイコトリエンが放出されるのをブロックします。抗ヒスタミン薬とともに飲むと効果的です。
  • ステロイド薬…炎症反応を抑える薬です。薬の作用が強いため、主に症状がひどいときに使います。経口薬は全身に副作用を及ぼす可能性がありますが、点鼻薬など局所に効果がある種類は全身への副作用の影響は少ないです。

免疫療法

  • 皮下免疫療法…花粉エキスを皮膚に注射します。その濃度を段階的に上げていって免疫を獲得していく方法です。花粉症の症状が出る3カ月前から取り組み、2年以上続けていきます。副作用の心配、注射の痛みや気軽に取り組めるものではないのが難点です。
  • 舌下免疫療法…舌下に花粉エキスを垂らし、2分間そのままの状態にしてその後飲みます。毎日繰り返して3年以上続けることで、免疫を獲得していきます。皮下免疫療法よりも高い効果があると分かっており、副作用もリスクが低いとされています。

予防・ケアの方法

腸内環境を整える

花粉症(アレルギー)は、免疫機能が正常に働かずに暴走した状態です。免疫機能は60%以上が腸に集中しています。その免疫機能の働きに大きな影響をあたえているのは腸内細菌です。アレルギー症状が出てしまうのは、悪玉菌が優勢になって腸内細菌のバランスが乱れていることが関係しています。花粉症を予防したり、症状を軽減したりするためには、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やして腸内環境を整え、免疫機能を活性化し、正常に保つ必要があります。

マスクとメガネで予防

花粉症の症状を起こさないために、まず簡単にできることは、マスクやメガネで鼻や口を守り、花粉を体内に入れないことです。体内に入る花粉の量は花粉症用のマスクでは約6分の1、メガネで約4分の1まで減らせるというデータがあります。症状が軽い重いにかかわらず、花粉症の時期が来たら必須のアイテムです。マスクはすき間がなく、顔に密着できるサイズを選びます。

花粉症を腸から改善

腸内環境を整えることで、花粉症の症状が緩和されるのであれば、地道に腸内細菌を育てることも苦ではなくなるはずです。腸内環境が改善されるということは、便秘の解消にもなり、またダイエットという良い効果も合わせて得られるので、体で実感しながら取り組むことができます。楽しみながら花粉症の対策を続けてみるのはいかかでしょうか。

花粉症に役立つ乳酸菌の選び方

不足している栄養を効果的に摂る方法

乳酸菌サプリ

乳酸菌やビフィズス菌をサプリメントで摂る。

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食物繊維サプリ

腸内細菌のエサになる食物繊維をサプリで補給。

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青汁

足りない緑黄色野菜の不足を青汁で補う。

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オリゴ糖

プレバイオティクスとしてオリゴ糖を使う。

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