第三の食物繊維とも呼ばれるレジスタントスターチは、人の身体の中でさまざまな有用な働きをすることが分かり、近年注目を集めている成分です。

レジスタントスターチは、大腸まで届いて善玉菌の栄養源となり、腸内環境を良好に保つ働きがあります。
また、血糖値の上昇を抑える作用もあるため、生活習慣病や肥満の予防にも効果があります。そもそもレジスタントスターチとはどういうものなのか、そしてその効果はどういったものなのかについてまとめてみました。

レジスタントスターチとは?

消化されないでんぷん

レジスタントスターチとは、消化されにくいでんぷんのことを指し、難消化性でんぷんとも呼ばれます。

口から摂取されたでんぷんは、唾液に含まれる消化酵素であるアミラーゼで麦芽糖に分解されます。麦芽糖が小腸までたどり着くと、小腸から出ている消化酵素のマルターゼによりブドウ糖となります。このブドウ糖が小腸の毛細血管から吸収されていきます。

これまでは、でんぷんはこの消化の過程で、小腸においてすべて吸収されるものだと考えられていました。
しかし、大腸の中に消化されずに残っているでんぷんがあることが発見され、1980年代から消化されないでんぷんについての研究がスタートしました。
この消化されないでんぷんこそが、レジスタントスターチです。

体内に吸収されない

レジスタントスターチは、体内に消化吸収されないため、人の体の中で食物繊維のような働きをします。

便秘を改善する効果や摂取カロリーを抑える効果、血糖値の上昇をコントロールする効果、ビフィズス菌の増殖を促進し腸内環境を改善する効果など、さまざまな効果があるとされています。

レジスタントスターチは、水に溶けず、水分を保持する性質があります。
溶けにくい物質であるため、消化されずに大腸まで届き、ビフィズス菌などのエサとなり善玉菌を増やすこととなります。また、水分を保持して膨張する性質もあるため、便のかさを増し、便通を改善する効果もあります。

消化されない理由

レジスタントスターチは、消化されないメカニズムの違いによって4つの種類に分けられています。

RS1

硬い殻などの組織に包まれていることから、体内に摂取しても物理的に消化されにくいもの。雑穀、玄米など。

RS2

十分に加熱されていないため糊化(でんぷんが水と一緒に加熱されると糊のような状態になること)されてない状態のでんぷん、アミロースが非常に多いでんぷんなど、でんぷんの構造自体が消化されにくいもの。グリーンバナナや生のジャガイモなど。

RS3

一度加熱されて糊化した後、冷める過程においてでんぷんが再結晶化し、消化されにくいタイプに変化したもの。春雨や冷ご飯など。

RS4

加工されたでんぷんの一種で、消化酵素が作用しにくくなったもの。

レジスタントスターチを摂取するメリット

レジスタントスターチを摂取することによってもたらされる効果についてご紹介します。

腸内発酵

摂取したレジスタントスターチは胃や小腸で消化吸収されないため、大腸まで到達します。

レジスタントスターチは、大腸内に生息するビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の栄養となり、善玉菌の増殖、活性を促します。善玉菌が増えることにより、腸内細菌のバランスが良好に保たれ、便秘の解消をはじめとした腸内環境の改善に効果を表します。

大腸内で善玉菌がレジスタントスターチを栄養として取り込み、腸内発酵がなされる際に、短鎖脂肪酸を産出します。
人の大腸内で作られる短鎖脂肪酸は、酪酸、酢酸、プロピオン酸の三種類が代表的なものとなります。

短鎖脂肪酸は、体内のさまざまな機能を調節する働きがあり、がんや糖尿病、肥満、免疫疾患などを予防したり治療したりする効果があるとされ、さまざまな研究が行われています。

また、短鎖脂肪酸は、酸性の成分で構成されており、短鎖脂肪酸が産出されると腸内は弱酸性の環境となります。悪玉菌が生成する酵素は、弱酸性の環境下では活性が弱まるため、体に有害な腐敗産物の生成を抑えることができます。

血糖値の上昇抑制

でんぷんは、小腸で分解されてブドウ糖となり血液中に吸収されるため、血糖値を上昇させます。

しかし、レジスタントスターチは同じでんぷんであっても小腸では消化吸収がなされないため、血糖値の上昇を抑える効果があることが分かっています。

セカンドミール効果

レジスタントスターチには、セカンドミール効果があります。

セカンドミール効果とは、その日最初に摂った食事が次の食事後の血糖値の上昇にも影響を与えるという理論です。つまり、レジスタントスターチを朝食にとると、朝食時の血糖値の上昇を抑えるのはもちろん、昼食後の血糖値の上昇も抑える効果が期待できます。

食事により血糖値が急激に上がると、血糖値を抑制する作用をもつホルモンであるインスリンの分泌が増加します。
インスリンは糖をエネルギーに変える働きがある一方で、余分に摂取された糖を中性脂肪に変えて脂肪細胞に蓄える働きもあります。そのため糖質であるでんぷんを過剰に摂取することは、肥満につながることになります。

しかし、レジスタントスターチを摂取した場合には、血糖値の上昇を抑え、さらにセカンドミール効果として昼食後や夕食後の血糖値の上昇も抑制することができます。そのため、血糖値の調整が必要な糖尿病の方やダイエットをしている人にも有効な成分となります。

空腹感の抑制

レジスタントスターチを多く含む食品を摂ると、小腸で消化吸収がされにくく、大腸まで到達してゆっくりと時間をかけて発酵します。

摂取してから体内に取り込まれるまで時間がかかるため、空腹を感じるまでに時間がかかり、食欲を抑制する効果があります。
また、不溶性の食物繊維と同じ働きをするため、水分を吸収して膨らみ、満腹感を持続させる効果もあります。

摂取カロリーの抑制

レジスタントスターチは、胃や小腸で消化吸収がされにくいため、通常のでんぷんの約半分のカロリーだと言われています。

また空腹感を抑制する効果から、お腹も空きにくくなり、食品の摂取量も抑えることができることから、摂取カロリーの抑制につながり、ダイエットにも効果が期待されています。

レジスタントスターチを含む食品

レジスタントスターチは、大麦、玄米、白米、とうもろこし、インゲン豆、じゃがいもなど、穀類や豆類、でんぷん質の多い野菜などに含まれています。また、コーンフレークやパスタなどの加工食品にも含まれます。

ご飯、春雨、じゃがいもなども冷やすことで、でんぷん中のレジスタントスターチが増加することがわかっており、調理方法などによってレジスタントスターチを増やすことができます。
また、レジスタントスターチをより多く含んだでんぷんの開発が進められており、パスタやパンなどに配合されている製品も出ています。

レジスタントスターチまとめ

レジスタントスターチにはこのように人体にとって有益な効果が多くあります。消化吸収されずに大腸まで到達することでさまざまな効果が期待されています。

特に、大腸内で善玉菌の栄養源となって善玉菌を増殖させ、同時に善玉菌によって発酵される際に短鎖脂肪酸を産出し、その短鎖脂肪酸が腸内を弱酸性に保つことで悪玉菌の活性を抑えるというサイクルは、腸内フローラを良好に保つ上で大きな役割を果たすこととなります。

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